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チョコレートを通じて考える、マーケットの魅力。

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先日お会いしたIR/PSのウリケ教授(先日の記事)のご紹介で、サンディエゴローカルのチョコレート会社“Chuao Chocolatier”のCEO、セルジオさんにお会いした。彼はもともとHPでエンジニアを15年やっていたのだが、色々あってチョコ会社の社長に、という異色のキャリアチェンジ。マックからマックへ、の原田氏ではないが(あ、ソニーの社外取締役に任命とか?)

というわけで3人でHane SushiでMasaさんに握ってもらいつつチョコ談話。ChuaoはサンディエゴにはEncinitas/UTC/Del Marの3店舗を展開。もともとベネズエラ出身の兄弟が創業者なので、ベネズエラ&カカオというストーリーを押し出しつつボンボンをはじめチョコアイスやドリンクなどを売っている。ボンボンは5ピースで10ドルくらいだから、日本のチョコレート狂騒曲具合から比べたらそこまでバブってはいない。加えてパッケージのチョコ(チョコバー)も各種小売に卸しており、そっちがメインのビジネス。Dean&Deluca、WholeFoods、BristolFarms、Crate&Barrel、REIなどなど詳しくはこちらのAssociated retailersを参照。

で、高級チョコといえば日本、ということで日本マーケットに興味があるというので簡単にリサーチして資料を持って行った。$1.3Bが消費される日本のバレンタインの事例や、フランスイタリアベルギースイスほか歴史あるブランドショコラティエが鎬を削る東京ブランドチョコ戦争、コンビニ棚を占めるチョコスナック市場ほか。あとはデパ地下のパフォーマンス系スイーツ(パパブブレとか色々)の情報もシェア。

かなりエクストリームな日本チョコ市場談話は『日本の消費者は高感度で違いが分かる、いいものにはお金を惜しまない』という方向になっていってしまったのだが、話していくうちにふと、もし僕が彼だったら、そんなめんどくさいマーケット魅力的じゃないよと思ってしまうのではないか、と危惧した。

市場の魅力は質と量だ。日本のうるさい消費者に売れるなら質的には全世界のどこでもやっていける、少なくともアジアでビジネスをやるひとたちはそう考えてきたはずだ。しかしもしそういった質的な憧れを日本がいつまで保てるのか、そして量的な市場の魅力が失われつつあるいま、それでも日本市場は魅力的なのだろうか?という問いを立てずにはいられない。あの人のメガネに適えば間違いない、というオピニオンリーダー的地位に安住してると、いつの日か、あいついつもうるさいことばっかいってるし、無視してもいいんじゃね?と梯子をはずされてしまうかもしれない。

そんな危機感も持ちながら、サンディエゴ産のウニ手巻き寿司を頬張る。こんなおいしい寿司がアメリカで食べられる時代だし、自分たちが誇る文化の本質的価値はなにかってことを常に問わないといけないよね。

ウリケさんご紹介ありがとうございました。


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